"システム思考を手に入れよう。"参加して来ました。

【主催者】

DEVLOVEの主催のイベントです。

http://devlove.doorkeeper.jp/events/6155

【ゲスト】

"有限会社チェンジ・エージェント代表取締役社長兼CEO 小田 理一郎"さんです。

有限会社チェンジ・エージェントのホームページにはシステム思考の解説や事例など有益な情報が沢山記載されています。

http://change-agent.jp/

【会場】

"KDDIウェブコミュニケーションズ"さんの会場をお借りしました。

 

【概要】

タイトルには"システム思考を手に入れよう。"とありますが、システム思考は簡単に身に着けられるものではないとのことで、簡単な体を動かすワークなどを通してシステム思考の紹介をして頂きました。

 

【要点・気づき】

以下、印象に残っていることや重要だと感じた点をまとめていきます。

システム思考は短期間で身につくスキルではない。

25~50年システム思考を実践しているベテランの方でもシステム思考の探求は終わらないようです。

システム思考を企業研修で行う場合も半年~1年かけて研修を行っていくようです。

研修の中ではループ図(要素間の因果関係を表現)の書き方から、そのループ図を使って議論をする方法を学ぶそうです。

 システムを複数の視点で見る。

同じシステムでも視点によって見え方が違います。ソフトウェア開発で考えると、開発現場の人、プロジェクトをマネジメントする人、ソフトウェアを利用する人など立場が違えば同じシステムでも見え方が異なります。

問題解決が失敗する大きな原因として、複数の視点でシステムを見えていないことがあげられるそうです。

システム思考では様々な視点でシステムを見ます。また、「答えは1つではない。」「どの視点が正しいかではない。」という考え方を持って、問題解決に臨みます。

繰り返し起こっている問題にシステム思考を使う。

繰り返し起こっている問題には必ず構造があり、構造がある問題にはシステム思考は有効な手法のようです。

ただし、簡単な問題解決にシステム思考は使う必要がないようです。

ループ図を書いてレバレッジポイントを見つける。

システム思考では対象とする問題の要素間の因果関係を表すループ図を書きます。そのループ図の中でマイナスの効果を生む自己強化型のループを見つけ、その中の要素に手を加えていきます。その手を加える要素をレバレッジポイントと言います。

確認はしていませんが、通常、このレバレッジポイントは1つのループで1つだと思います。

ループ図の書き方。

ループ図を書く時は、要素間のつながりを見て、その中のループを探すように書くと書きやすいのではないかと感じました。

レバレッジポイントの見つけ方。

レバレッジポイントを見つけるのは難しそうですが、次のようなパターンもあるようです。

人の意思が介入しているところを見つける。

ループの中の因果関係には人の意思が介入しているものと自然と発生してしまうものがあります。後者には手を加えられないので、前者の因果関係を発生させている要素(レバレッジポイント)に手を加えていきます。

ループ単位でみる。

ループ図全体で見るのではなく、個々のループ単位で見るとよいそうです。

遅れが発生している要素に注意する。

遅れが発生している要素はレバレッジポイントになることが多いようです。

参考書籍

レバレッジポイントを見つけ方を紹介している書籍として次の2冊を紹介頂きました。

 

学習する組織――システム思考で未来を創造する

学習する組織――システム思考で未来を創造する